universe production主催 
 オーディション企画

綿津見 × 甜花 ( 3/2 ~ )

綿津見 麗楽

ン、お疲れさまー!!まぢで腹減ったわ…
(現在、音楽関係の番組だと言う事でお呼ばれされた彼。あんまり、自己アピール出来るようなタイミングがなかったものの、それはそれで良し。こんな静かそうな奴から出るのが聖歌でも無く、バラードでもない、人を凍り付かせようとする歌なんて気が付かれないから。今度、機会があったら、骨の髄まで……と。そんなことを考えつつも、お腹を空かせた麗楽は、適当にスタッフさんや同じ出演者に挨拶を返して、自分の作ったお弁当を手にする。時間を見ると、大体お昼ご飯を食べても良い時間帯。ほとんどの人は、差し入れと言う名のお店のお弁当を突っついている。”麗楽さんはあのお弁当、ジャンキーだからちょっと苦手…”と考えていたら、とある少女が目に止まった。確か…別のチームではあるものの、同じ企画でたまにみる………んーと、、、あ、不思議の国の子だ。手元にあるジャンキーな弁当は、ほとんど手がつけられていない。)
アリスちゃーん…!収録お疲れ様ー!……ンで、そのお弁当さ、めっちゃジャンキーだよね!
(自然な動きで相手の隣に席を確保すると、ニコニコと言う効果音が見える様な笑みを浮かべて)麗楽さんねー、昔の癖が抜けなくてお弁当作り過ぎちゃったから、食べてくれないかな…?……そっち寄りはヘルシーな自信あるよン(作り過ぎたのは事実。ヘルシーなのは、料理を研究してたから。全部偶然なのだ)

甜花 ありす

(春の日差しが顔を出す季節、その平日。甜花の職業は高校生兼モデルと、一般の高校生とは少し変わった環境にいる。一概にモデルと言えど、知名度が上がれば仕事も増え、視野も広くしてくれるのだ。例えばそう。今日のお昼どきの番組収録を終えた甜花は、今にもぐうと虫が鳴きそうな薄い腹をさすりつつ、スタッフが用意してくれた弁当に手をつける。それは、みんな同じもの。ぱかり、質素なプラスチック製の蓋を開ければ、そこに見えるは一面の脂質。ツヤ出しのため、油が塗られた白米は基本。唐揚げにエビフライ、コロッケ。キャベツやコールスローなんかも入っているけれど、それらはまるで添え物のようにちんまりと置かれているだけだった。───ああ、なんてこと!私はモデルで、体型が全て。目に見えない数字───イコール体重だって気にしなければならなくって。脂質やカロリー源の塊を前に、どうにも気が進まないまま、割り箸の包装を破くピリとした音は、なんだか弱々しかった。)
!───わ、綿津見さん。ふふ、先程はお疲れさまでした。……ええ、っと……?
(身構えてしまう。モデルとして名が売れ始めているとはいえ、歴も年齢もまだまだひよっこに間違いはない。そんな甜花が、出演者のためにと用意してくれたものに直接ケチを付けるのもなんだか気が引けてしまって。「すこし、カロリーが多いなあとは思うのですが……」申し訳なさそうに、放置されて少しパサつき始めた弁当にチラと目をやる。───やっぱり、嘘でも弁解した方がいいかしら。口を開きかけた、瞬間。)
………それって、ほんとう?あたし、本当はおなかが空いて仕方ないんだけれど、これだけ脂が多いと箸が進まなくって。よ、よければなんだけどね!その、お弁当…?見せ、ッみ、……見てあげてもいいわ!
(ううん、どうにも。どうにも素直になれなくて。それは年頃の女の子かつ、すこし照れ屋で人懐っこい素顔が見え隠れする瞬間。一体全体誰目線なのかはひとまず置いておいて、大きめな弁当と箸をテーブルに置き、少女は目を輝かせて身を乗り出した。)

綿津見 麗楽

(春の温かな足跡が聞こえるせいか、それとも此処が人のたくさんいる収録場所と言うだけか……いや、まぁ……空腹のせいで元から狂った頭が、さらに狂っているだけかも知れない。『ボールは生きたハリネズミ、クラブは生きたフラミンゴを。肝心のクロッケー場はデコボコ。』…そんなめちゃくちゃの状況に置かれた様に見えてしまう、お隣にいる春の”Alice”ちゃん。栄養バランスが崩れに砕けてしまった固形物を見つめる彼女は、ソレを口に入れ、咀嚼し、飲み込み、体内に入れる行為が嫌そうに見えた。年頃なモデルさんにとっては、猛毒みたいなものなのかなぁ…。そんなこと考えても、自分自身は大きく言うことの出来る立場では無いが……。愚痴はノーカウントなのさ。愚痴を言わない良い子良い子の花丸ぴっぴさんなんて、そう簡単にいないでしょ?)
ンー?…いや、別にこれは”少し”じゃない気がするけどねー……栄養表示にカロリー書いてあるかなー?… (申し訳ないと言う気持ちが混ざった様な声を聞いたあと、ぱちりぱちり瞬きを何回か。ここまでハイカロリーだと、遠慮のえの字すらかけなくても、良いぐらい。ひょいと手を伸ばして、相手の弁当の蓋を取る。コンビニ弁当だったらシールに書いてあるけど、これはなんとなくでくっ付けた感じの紙切れに書いてあった。・・・わぁ、カロリーの所の数字が4桁。それに助太刀と言う名の添加物。これどこのお店?麗楽さんは、ちきゅういっしゅう出来ちゃうくらいびっくり。)えー…本当?って言われると俺さん、自信無いンだけど……麗楽さんは料理人じゃないしー…(シュン↓)…ンでも、お腹すいたら、頭が働かなくなるよー?栄養だいじー!見てもらえなくても、見せびらかす予定ー
(独り言みたいな問いかけを零しながら、初々しさがまだ残されている腹ペコ少女ちゃんの目の前に、お弁当箱を置く。1人分にしては、大きめな弁当箱。なんで、この弁当箱買ったんだっけ…?あ、ちなみにこれおかずが入ってます。パカリと、そのお弁当の蓋を開けるとその中身は、可愛らしいおかずが詰められていた。豆腐はんばーぐに、カラフル野菜の肉巻き、ミニトマトのピクルス……その他諸々。勿論、好物の卵焼きも。今日の卵焼きは、かさましにはんぺんを間に挟んでネギも入れた、しょっぱい卵焼き。“さんかくがお鮭で〜、まんまるが梅干し。それで俵ちゃんがおかかー”ころりころりんと巾着袋から小さなおにぎりを取り出しながら楽しそうに説明していく。なんとなく、小さなおにぎりを見て愛しいチビちゃん達を思い出した…と言うか、おかずの作り過ぎの原因も、チビちゃん達のお弁当を作ろうとしてしまったという……習慣って抜けないもンだね。とりあえず今は、年頃Aliceさんがお気に召すかどうかが大事。あ、俺さんは帽子屋じゃなくて、チェシャ猫がいいなー)